都市内鉄道高架の周辺住民によるP O M S 評価

摘要

近年都市部では、鉄道踏切による渋滞の緩和を目的 として、鉄道の高架化が進められている。大阪の天王 寺と和歌山を結ぶJR 阪和線でも、上りは2004 年10 月、 下りは2006 年5 月に大阪市阿倍野区文の里4 丁目～住 吉区杉本3 丁目まで約4 . 9 k m の区間が高架化された (図1)。尾形ら1)は、高架化前の2002 年に騒音測定と 鉄道周辺住民へのアンケート調査を実施、清水ら2 )、 橋本ら3 )は、高架化後の2 0 0 7 年1 0 月に同様の騒音測 定とアンケート調査（住民1 1 0 名を対象）を実施し、 高架化前と比較した。鈴木ら４） は、2 0 0 7 年1 0 月に、 高架の印象評価とPOMS(Profile of Mood States)評 価5 )について周辺住民2 9 6 名を対象にアンケート調査 を実施した。本報は周辺住民の住環境評価および高架 評価と、高架周辺における気分のP O M S 評価の関係に ついて分析したので報告する。