腹腔鏡外科手術支援システムに関する研究: （第2報）1台のカメラによる術者の虹彩の実時間検出•追跡システムの開発

摘要

最近研究開発が盛hに行われている腹腔鏡外科手術支援システムでは，術者が術者自身の意志により，手術視野をより早く正確に簡便に操作できるインタフェースの役割が重要である.我々は，術者の顔画像処理に基づく非装着•非接触型の腹腔鏡操作用インタフェースをFAMOUS(FAce MOUSe)を提案した.このシステムを構築するための主要な処理の1つとして画像からの顔特徴の検出.追跡がある.通常の画像認識分野で利用される顔の特徴はいくつもある力が，本研究で対象とする腹腔鏡外科手術においては，術者は術着を着るために顔特徴の多くは隠れてしまう.我々はこの性質を逆に利用し，容易に術者の虹彩を検出する手法を考案した.本稿では，術者の左右2つの虹彩の実時間検出アルゴリズムを提案し，このアルゴリズムを実装したシステムによる虹彩検出•追跡処理実験の結果を報告する.