築20 年未満で著しく劣化した建物の詳細調査および劣化原因推定

摘要

鉄筋コンクリート建物の塩害・中性化・アルカリ骨材反応等の劣化現象が従来多数報告されている。これらの劣化は経過年数と共に徐々に進行していくことが知られている。ここでは，劣化の進行が極めて早い，供用後20年未満の鉄筋コンクリート（以下，RC と称する）ラーメン構造を取り上げ，劣化調査事例として報告する。なお，本調査の目的は，劣化現状の把握と，その劣化原因の究明および今後の維持管理対策を検討するために必要な基礎データを収集することにある。