河川水路空間の構成と連続関係 長野市中心市街地における隣接環境との関係からみた河川水路空間の構成(2)

摘要

本研究は、長野市中心市街地における河川水路空間を対象に、水路の平面形状および利用上の種類といった河川水路空間の現状と接道条件と隣接する要素などの河川水路空間の隣接環境から、河川水路空間の構成を明らかにし、これらの連続関係を考察することで今後の活用方法に関する提言を行った。　河川水路空間には多様な平面形状と断面形状の組合せから複雑なパースペクティブを形成すると考えられる河川水路空間がみられ、都市計画道路による街路空間とは異なる空間が河川水路空間として中心市街地内に存在することを明らかにした。また、河川水路空間は主要幹線道路等により分断されているが、利用可能性を特徴づける要素として空地や接続道路などの隣接環境が捉えられ、それらの特徴を活かしながら連続的なつながりとして河川水路空間を整備することが有効であることを指摘した。