子どもが描くデザイン世界とその創造性子ども主体による学びの場のデザインにおける発見と創造のプロセスの研究（その１）

摘要

現代は目まぐるしく環境が変化するが、そのような社会においては自身をとりまく状況の中で「新たな知識や価値を発見、創造する」力が求められる。これを受け、教育学の分野では学習を知識の獲得に限らず、状況と結びついた行為として捉えるようになっている。デザインの本質は「新たな価値の発見と創造」にあるがゆえに、学びとデザインの根底にある行為は共通しており、状況と結びついた行為として捉える必要性がある。本研究ではデザインプロセスを対象の創造だけでなく、主体の学びと成長として捉え、子ども達と京都大学門内研究室が相互にアイデアを出し合う対話的なプロセスに基づく子ども主体によるデザインの可能性を示す。（その１）では子どもが描くデザイン世界とその創造性を解読する。