溶融塩電気化学法を用いた汚染土壌からのセシウム除去とその構造解析

摘要

福島の汚染土壌減容化には土壌中の粘土鉱物に固定された放射性Cs 除去が必要不可欠である。我々はCs 収着力が高い風化黒雲母(WB)からCs を除去する方法として混合塩(NaCl－CaCl2)を添加して熱処理する方法を推進している。最近、混合塩を添加して700℃で加熱することにより100 %のCs を除去するとともにCs 除去後に4 種類の結晶、普通輝石((Ca,Mg,Fe,Al)2(Si,Al)2O6)、和田石((Ca,Mg)6(Al, Fe)4(Si,Al)O4)3O4Cl3)、赤鉄鉱(Fe2O3)、方解石(CaCO3)が創成可能であることを明らかにした[1]。本研究においては再生利用促進へむけて、溶融塩電気化学法を用いた電解によるさらなる分離・回収の可能性について探索する。