種結晶添加パーコート法により作製したペンチルフタロシアニン分子配向薄膜の結晶構造評価

摘要

Non-peripheral位にペンチル基を有するフタロシアニン（C5PcH2)は結晶多形を示し、成長条 件の違いにより安定相のa型もしくは準安定相のp型の単結晶が成長する[1]。我々はバーコ一ト法 によるC5PcH2薄膜作製において、C5PcH2の種結晶を用いることで選択的に異なる結晶構造の薄 膜が形成されることを見出した[2]。しかし、作製した薄膜中の3次元的な結晶構造は明らかにな つていない。そこで、本研究ではバーコ一ト法により作製したC5PcH2薄膜の結晶構造を微小角入 射広角X線散舌L(GIWAXS: Grazing Incidence Wide-Angle X-ray Scattering)法により調べ、単結晶構造 と比較することで検討した。