ZnO:Eu~(3+), Er~(3+)共ドープ膜の発光特性

摘要

我々はこれまでZnO結晶薄膜中へドープしたEu~(3+)、Er~(3+)イオンの発光特性について報告してきた。Zn~(2+)サイトに価数が異なる3価イオンを置換することは本来無理があり、イオン半径の違いを考慮すると、c軸配向したZnO膜の結晶性を損なうことなく導入できる希土類イオンの数には限界があると予想される。そこでEu~(3+)、Er~(3+)イオンを共ドープした場合の発光特性について調べ、この仮説の検証を行った。可視発光のピークは、Eu~(3+)が612 nm、Er~(3+)が665 nmと近い波長にあり、バンド間励起後どちらのイオンが励起されるかに関する知見を得た。