バッテリ駆動無線センサネットワークにおける低遅延省電力マルチホップ技術

摘要

無線センサネットワークの研究はHEMS（Home Energy Management System）、遠隔検針、などへの応用が期待されている。HEMSへの応用では無線センサ端末（以下ではノードと呼ぶ）の設置容易性を高めるために、電池駆動させることが重要であり、電池で数年間動作するレベルの省電力化が要求される。遠隔検針では電源の確保が可能な場合もあるが、各家庭に1台のノードが配置されると考えると、ネットワーク全体の消費電力は無視できない大きさになるため、ノードの消費電力を小さくする仕組みは非常に重要になる。本稿では無線マルチホップネットウークのルータノードの省電力化を実現する省電力マルチホップ技術に関し、従来技術と我々の開発した技術（TURTLE）を説明し、その省電力効果の比較評価実験を実施した結果について報告する。