皮膚科疾患領域における アフェレシス:皮膚科疾患に対するアフェレシス

摘要

皮膚科領域で行われるアフェレシスは大きく 分けると,薬疹と自己免疫性水疱症に対する単 純血漿交換(plasma exchange ； PE)や二重濾 過血漿交換(double filtration plasmapheresis ； DFPP),好中球遊走性疾患に対する顆粒球単 球吸着除去(granulocyte/monocyte adsorptive apheresis ； GMA)がある.保険適用となる疾患 は,2023年初頭の時点で,スティーブンス?ジョ ンソン症候群(SJS) /中毒性表皮壊死症(TEN), 天疱瘡,類天疱瘡,汎発型膿疱性乾癬(generalized pustular psoriasis ； GPP),乾癬性関節炎 (psoriatic arthritis ； PsA)の 5 つである.また,今後,保険収載が期待されるものとして, 壊疽性膿皮症(pyoderma gangrenosum ； PG), 掌蹶膿疱症(palmoplantar pustulosis ； PPP)に 対するGMAや皮膚T細胞性リンパ腫に対する 体外光化学療法(extracorporeal photochemotherapy ；ECP)などがあり,日本アフェレシス学 会のガイドラインや日本皮膚科学会の各ガイド ラインでも有用性を認めているので,それら についても触れる.