ポリープ状脈絡膜血管症に対するアフリベルセプト単独治療と光線力学療法併用治療の12か月での比較

摘要

ポリープ状脈絡膜血管症（PCV）の治療として抗血管内 皮増殖因子薬と光線力学療法（PDT）が報告されている. PCVに対するアフリベルセプト硝子体内投与（IAI）単独 治療（単独群:IAIのみで治療）と併用治療（併用群:初回 IAI後にPDT実施）の3か月の結果を以前報告したが, 今回12か月での単独群（11眼）と併用群（12眼）の結果を 後ろ向きに比較した.両群とも維持期治療はpro re nata でIAIを行った.両群とも視力は2か月後より有意に改 善,網膜形態は1か月後より有意に改善し12か月後まで 維持でき,12か月時点で両群間に有意差はなかった.脈絡膜厚は併用群が3か月後,12か月後で有意に減少した が,単独群では有意な変化はなかった.平均IAI回数 は,導入期での投与を含めて単独群が5.6±2.0（平均値+-標準偏差）回,併用群が3.7±0.9回と併用群が有意に 少なかった.PCVに対して導入期にPDTを行うこと で,少ないIAI回数で同程度に視力?網膜形態を改善 し,12か月間維持できた.