どうなる首都圏のバスの排出ガス対策－自動車N0{sub}x·PM法と東京都環境確保条例の施行を控えて：PART 1 大都市のバスの排出ガス対策はこう変わる

摘要

従来，自動車の排出ガス対策は，車両総重量やエンジンの種類ごとに排出規制値を定めて段階的に行われてきた。 現在は大型バスならば型式にKL-の付いた平成11年排出ガス規制車，中小型バスならばKK-の付いた平成10年規制車が最新の対策車（いわゆる長期規制車）となっている。 これらは近い将来に，よりN0{sub}x（窒素酸化物）とPM（粒子状物質）の排出が少ない新短期規制車（平成15年排出ガス規制車：KR-車／平成16年排出ガス規制車：KS-車）への移行が予定されている。 これと並行して1993年12月からは，東京都·埼玉県·神奈川県·千葉県·大阪府·兵庫県の196市町村の特定地域で「自動車N0{sub}x法」が施行されてきた。 これは大都市部でのN0{sub}x削減を目的に，車両の排出ガス規制値を踏まえて，登録できる車型や使用年限が決められているもので，車両総重量3.5トン超のバスの場合，使用年限は12年以下と定められている。 ただしこの規制ではN0{sub}xの排出量が平成元年規制(U-)レベル以下であれば12年を超えても使用できることから，バスの場合はレトロフィット（後付け）式排出ガス減少装置の装着などにより，実際には12年以上使用されるケースも少なくない。