白内障手術後のdysphotopsia

摘要

白内障術後の不定愁訴としてdysphotopsia(異常光視症）がある.Dysphotopsiaは 大きく分けてpositive dysphotopsiaとneaative dysphotopsiaに分けられ，前者は王にグレ ァゃハロ一といった症状，後者は耳側にかかる三日月状の影といった症状が代表的である.過 去に幸艮告したその発症頻度はpositive dysphotopsiaが 23.6%. negative dysphotopsiaが 3.5%とnegativeのほうが頻度は低いが自覚症状は強い傾向であった.原因としては，両者と も使用する眼内レンズの形状や素材が最も影響し，negative dysphotopsiaは若年者で症状が 生じやすい傾向が示唆された.臨床的には使用する眼内レンズの性状を把握し，患者に発生し うる症状の原因について説明することが重要である.