ミクロからナノヘ

摘要

最近，新聞紙上で『ナノ』という単語を多く見るようになった．少し前までは，半導体関係の記事で『ミクロン』や『サブミクロン』という単語が必ずといってよい程載っており，『ミクロの時代』から『サブミクロンの時代』へという話題が紙面を賑わしていた．『ミクロン』というと，どうしても『ミクロの決死隊』という映画を思い出さざるを得ない．これは，1968年のフィルメーション・アソシエイツ・プロダクションの映画作品のことである．粗筋を紹介すると，脳出血を起こし意識不明になった科学者を助けるには，通常の手術では不可能との結論に至り，医師・科学者・情報部員を乗せた潜航艇プロテウス号をミクロ大に縮小し，頚動脈から注入して血腫治療に向かわせるというものである．