エックス線管厚検査装置搭載配管自走ロボットの開発

摘要

社会や産業の基盤となる各種構造物（インフラ）の健全性確保のために、効率的で信頼性の高い非破壊検査技術のニーズが高まっている。筆者らは、このニーズに対応するため、NEDO 「インフラ維持管理更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」において、化学プラントの保温材被覆配管の健全性を、保温材をはがすことなく評価できる非破壊検査システムの開発を行っている。このシステムは、中性子水分計を搭載したスクリーニング検査用の配管検査ロボットと、配管厚検査用のエックス線非破壊検査装置搭載ロボットからなり、中性子水分計搭載ロボットによってスクリーニングして配管の腐食の可能性のある部分をエックス線内厚検査装置搭載ロボットで詳細検査を行うもので、参考文献（1）に全体のシステムの紹介がされている。本稿では、このシステムの中のエックス線管厚検査用自走ロボットの概要と開発状況を紹介する。