土砂災害予兆検知ソリューション

摘要

近年、気候変動の影響がより顕著になってきており、夏季を中心にゲリラ豪雨をはじめとする過去に例のないような大雨、雨に伴う土砂災害が頻発している。山地が国土の70%を占める環境もあり、人々の生活空間が斜面のそばというケースも多く、豪雨災害のたびに、土石流や斜面崩壊による被害を目の当たりにしてきた。そしてこうした土砂災害で人的被害が生じてしまうことも残念ながら珍しくなぐ土砂崩れによる列車事故も発生しているのが現実である。斜面近傍に生活する住民の安全·安心、列車の安全運行などを目的に斜面の「安全率」をモニタリングし、自治体の避難発令や列車の運行判断に資する情報を提供する土砂災害予兆検知ソリューションを開発した。本稿では、ソリューションの内容と技術検証の結果について述べる。