新幹線車両制御システムの最適化－N700系新幹線電車制御伝送装置

摘要

N700系新幹線電車は東海道·山陽新幹線直通車両としてJR東海とJR西日本が共同開発を行い、平成17年3月にJR東海が量産先行試作車を製作した。 開発コンセプトは、“東海道·山陽新幹線として最速のハイテク車両”、“さらなる車内快適性の向上”、“環境への適合を図るとともに、さらなる省エネルギー化を実現”の3つであり、700系車両をベースにあらゆる点を進化させた車両である。 制御伝送装置はこれらのコンセプトを満たすために新規に導入したものであり、軽量化と車体傾斜システムへの速度·地点情報の提供を主な目的としている。開発に当たっては、東海道·山陽新幹線に求められる安全性、信頼性を確保するためハード、ソフトそれぞれについて様々な工夫を盛り込hでいる。 本論文では、この制御伝送装置の導入検討内容とN700系制御伝送システムの概要について記述する。