ワンマン車両用ICOCAシステムの開発

摘要

JR西日本では平成15年11月より京阪神エリアで非接触ICカードシステム"ICOCA"を使用開始した。平成19年9月からは岡山·広島エリアでも導入し、エリア拡大によるお客様の利便性向上に努めてきた。お客様のご利用も順調に推移しているところであるが、ICOCAで乗車されたお客様がICOCA エリア外まで乗り越しをされた場合の取り扱いに課題がある。例をあげるとJR西日本の近畿圏エリアではICOCAエリアに直接接続するワンマン列車運行線区があり、お客様にご不便をお掛けする事例が少なからず発生している（図－1近畿圏エリア路線図）。さらなるサービス向上のためにはICOCAエリアの拡大が必要となるが、ワンマン線区に多く見られる無人駅にICOCA関連機器を設置することを想定すると設置スペースや管理面の不安もある。そこで、ICカード出改札システムを移動局化しワンマン列車上でICカード利用を実現する装置『ワンマン車両用ICOCAシステム（以降、本システム）』の開発を行った。