電気分解で養液栽培の培養液をリサイクル: 養液栽培の廃液を垂れ流し続けるか、それとも電気分解で再利用するか

摘要

土を使わず、植物の生育に必要な肥料を水に溶かした培養液で与える養液栽培は災害等で土を使うことができない場所や植物工場には欠かせない栽培技術として発展している。また、その主な作目は園芸作物であり、トマト、イチゴ、そしてレタスなどが栽培されている。その中で、イチゴの養液栽培では培養液を垂れ流す方式が主に用いられている。レタスでは培養液を循環する方式が用いられているが、栽培期間が1ヶ月も過ぎるとレタスの生育が悪くなり、生産者はコッソリと培養液の一部もしくは全量を交換している。以上のように培養液の廃棄による環境への影響が懸念されているが、生産性や品質を低下させないために「環境に優しくない生産」が続けられている。