Bluetoothを用いて通信するセンサ－コントローラ統合デバイスによる分散型ホームネットワークアーキテクチャ

摘要

一般家庭では様々な家電製品が利用されており、その多くがマイコンなどのコンピュータによって制御されている。 これまで独立に制御されていたこれらの家電をネットワークで相互接続することによって、遠隔での制御や管理を行なったり、協調動作によって効率的、統合的なサービスをユーザに提供することが可能となる。 このような、家電（情報家電とよぶ）や情報機器とこれらを制御するコンピュータからなるネットワークはホームネットワークとよばれ、家庭の情報化を実現するための技術として注目されている。 本論文では、（1）ユーザと環境に関する情報を複数のセンサが獲得し、それらの総合としてユーザ要求を推測する能動的要求獲得手法、（2）センサからの情報に基づいてユーザ要求を推測し、必要な情報家電を制御する複数のコントローラを分散配置する分散コントローラ手法、（3）センサ機能とコントローラ機能を統合したホームネットワークデバイスが協調し、自律分散的にサービスを提供するための無線通信機能、（4）ユーザの音声情報によってユーザの位置情報を獲得する手法、といった手法を基礎としたホームネットワークアーキテクチャを提案する。