蓄電池電車の登場が架線電車線の検測技術に求めるもの

摘要

ほhの10年前まで，電気鉄道といえば変電所から電車線路に電力を送り，これを車上の集電装置を介して走行用電気機器に供給することによって車両を駆動させるものと考えておけばほぼ間違いなかった。しかし，2014年にJR東日本の蓄電池電車EV-E301系が登場したことにより，日本の電気鉄道の世界は大きく変化した。すなわち，車両に設けられた蓄電池に蓄えた電気エネルギーによって駆動する電車の実用化により，電車線路が電気鉄道にとって不可欠とはいえなくなったのである。