コモンモードチョークを挿入した短い平衡伝送路の端末不平衡によるコモンモード電流特性

摘要

電力線通信において，伝送回路の対地不平衡によりコモンモード信号が発生する可能性がある．本研究では，柱上トランスとその接地による端末不平衡に注目し，柱上トランスの接地がある場合，また柱上トランスに直列にコモンモードチョークがある場合に対するコモンモード電流特性を明らかにした．また，コモンモード電流の測定に用いる素子の影響も検討した．解析では4ポート回路網の縦続行列を用いて行ったが，計算に必要なコモンモードチョークや柱上トランスの4ポート縦続行列は4ポートSパラメータを測定し，縦続行列に変換することで求めた．今回は，1mの短い線路において実験を行ったので報告する．