高電磁環境下におけるCAN高信頼化手法の実験的評価

摘要

電気自動車やハイブリッド自動車の登場によって，コントローラエリアネットワーク（CAN）が，DC-DCコンバータのスイッチングノイズの影響を受ける可能性が高まっている．本論文では，DC-DCコンバータから発生したノイズをCANバスに印加する実験に基づいて，自動再送要求（ARQ），前方誤り訂正（FEC），およびHATLモードで構成されるアプリケーション層ベースのハイブリッドARQプロトコルを提案する．このプロトコルは，CANノードに組み込まれた送受信エラーカウンタを参照することで，各モードに遷移する．提案プロトコルを実際のCANノードに実装し，ノイズ挿入器を用いた実験を行うことで，フレTムあたりのバス占有率が標準のCANプロトコルより低いことを示す．