計算機の構成とワークロードの違いによる消費電力削減効果の現実

摘要

コンピュータの消費電力について，各部品が占める消費電力全体への割合を調べるための測定を行った．手法として，部品一つ一つの消費電力を測定するのは困難なため，コンピュータの構成を様々に変更し，負荷を工夫して，コンピュータ全体の消費電力をコンピュータに供給される交流電源の位置での測定を繰り返すことで，全体の消費電力に占める各部品の割合を計算した．その結果，プロセッサ，メモリ，ハードディスク，冷却ファンとネットワーク·インターフェースの電力消費の傾向を明かにした．得られた各部品のコンピュータ全体の消費電力に占める割合から，今後さらにコンピュータシステムの低消費電力化を図るうえで，改善が必要な部品を指摘した．