海生生物対策－シリコーン系防汚塗料－＜シリコーン系防汚塗料の新規塗装システム＞

摘要

現在、発電所では海域に生息する付着生物の汚損防止技術として、環境への配慮からシリコーン系防汚塗料が主流となっている。 国内では1985年に最初に電力向けに紹介されて以来、今日まで火力·原子力発電所の冷却水取水設備の海中生物付着防止向けに使用されている。この塗料は、環境に優しい無公害防汚塗料であり、現在では使用実績も増え確実に定着していると考えられる。 一方船舶関係においても、船底部においてシリコーン系防汚塗料が徐々に採用されつつある。この塗料は、電力向けシリコーン系防汚塗料と防汚メカニズムのコンセプトは異なるものの、同じ塗膜表面物性を応用した塗料であり、近い将来、この防汚塗料が主流になることも予想される。 このようにシリコーン系防汚塗料は、電力のみならず船舶関係においても注目されているが、ここでは数多く実績のある電力向けシリコーン系防汚塗料の現状について紹介する。