摩擦撹拝処理された5083アルミニウム合金の高温変形中のミクロ組織とその後の室温機械的特性

摘要

近年，軽量化の観点から，構造部材へのアルミニウム合金板の適用が進められており，アルミニウム合金におけるさらなる成形性の向上が重要となっている。5083アルミニウム合金は，マグネシウムを固漆するアルミニウム合金の一種で，アルミニウム合金の中でも強度が高く，溶接性や耐食性に優れることから，主として板材として船舶，自動車，車両，化学プラント等の構造部材に広く使用されている1），2）。しかしながら，5083アルミニウム合金は軟鋼と比較して室温での延性に乏しく，プレス等の成形性が低いため，板材としての構造部材への適用範囲が制限されてきた3），4）。