動き出した第5期科学技術基本計画

摘要

10月5日に発表された、2016年のノーベル生理学。医学賞の受賞者は、北里大学特別栄誉教授の大村智氏を含む3名でした。大村氏の授賞理由は「線虫の寄生によって生じる感染症に対する画期的治療法の発見に対して」というものでした。寄生線虫が引き起こす病気の特効薬を開発し、サハラ以南のアフリカ、南アジア、中南米などで流行している河川盲目症とリンパ系フィラリア症で苦しむ人々を解放したことへの顕彰ですが、1億人以上の人々を救済した、とされています。土壌中に生息する微生物が産生する特殊物質が、症状の原因となる線虫の幼虫を成長できなくする効果があることを発見したのです。