反射率が未知の物体に対する動的リライティングシステムの構築

摘要

一般に，物体を観察する際に，観察環境の光源の種類に応じて，色の見えや明度が変化する．実際の光源を利用せずに，画像内の照明環境を任意の照明環境に設定することによって，物体の見えを再現するシミュレーション技術を「リライティング」と呼ぶ．Devevecら［1］は，異なる方向から点光源を照射したときの対象の陰影画像を大量に取得することによって，リライティングする手法を提案した．しかしながら，この手法はRGB色信号に基づいて処理を行っているため，色再現精度に劣っていた．一方，Manakovら［2］は，分 光に基づいたリライティング手法を提案した．