環境問題を問い続けるための背景を問う〈4〉

摘要

人の生き様は環境によって影響を受けている。 安田喜憲によれば，約1.3万年から1万年前の晩氷期以降に温暖化と湿潤化がはじまった，という。 とくに，日本列島の生物相が冬季に多大の影響を受けているという。 この事実は縄文時代初期の頃に，森の文明が創出し始めた史実を物語っているのであろう。 森の文明は稲作につながり，魚介類と森林生物の採集で蛋白源を確保していた。 稲作に必要な水の管理は集落の協調性が支配していた，という。 少なくとも人口密度が低く，金属の利用もなかった。 そのような文明の中で，争いなどほとhど存在しない平和な時代であったらしい。