サイバーワールド探訪'e-'でものづくり：FA総合ソリューションへの道－三菱電機にみる新世代FAソリューションの展望

摘要

いわゆる『e-ビジネス』というブームから，製造業をはじめとするリアルビジネスの世界でITというものを捉え，業務の効率化だけでなく，品質の向上や顧客のニーズを先取りした開発を目指すようになってきている。 実際，近年のFA業界を取り巻く市場環境は，情報化が急速に進化し，また，製品開発もプロダクトアウト型からマーケットイン型，さらにダイアログ型へと変化してきている。とくに生産現場においては，管理部門との情報の共有化，インターネットを活用したマルチベンダー対応リモートメンテナンス，設計から保守にいたるまでのライフサイクルにおける一貫したサービス提供など，ユーザー指向の製品提供·支援サービスの重要性がますます増している。 その意味で現在はITの進展によって設備の遠隔監視·操作も容易となり，無人とすることによる省力化や自動化を実現し，企業の資産である広域の各種設備を融合することにより，設備維持と運用コストをトータルに低減しようとする動きが活発化してきている。 このような背景の下，三菱電機名古屋製作所ではユーザーの製造システムのライフサイクル（設計·立ち上げ·運用·保守）の最適化を目的とした製造現場直結支援型IT活用ソリューション「e-F@ctory」を推進している。 以下に，「e-F@ctory」を例に，FA総合ソリューションへの展望を解説する。