合成マイカ上の原子レベルで平坦なNi膜基板の作成方法

摘要

個々の原子分子を可視北·分光できる走査型トンネル顕微鏡（scaming tunneling microscopy，STM）や原子問力顕微鏡（atomic force microscopy，AFM）は，表面科学研究において非常に強力なツールである。観察·測定対象となる系にもよるが，これら走査型プローブ顕微鏡（scanning probe microscopy，SPM）観察に使われる基板として，原子レベルで平坦でよく定義された単結晶表面が用いられることが多い。金属単結晶清浄表面の作成方法として，真空中でのスパッタとアニールの繰り返しが古くより行われている。一方，自己組織イヒ単分子膜形成用の基板としてよく使われるAu（111）基板は，バルク金属単結晶ではなく，マイカ基板の上に蒸着された金薄膜によって代用されることが多い。