特集にあたつて

摘要

2003年のSARS（Severe Acute Respiratory Syndrome，重症呼吸器症候群）流行以後、病院の環境管理に関して国内外からいくつか重要な指針が改定されました。 ここでは数例を掲げてみます。2003年にアメリカのCDC（Centers for Disease Control and Prevention，疾病対策センター）の"医療施設における環境感染対策の指針（Guideline for environmental infection control in healthcare facilities）"が出され、空気感染を率こすものとして、結核菌·麻疹ウィルス·水痘ウイルスの3病原体が挙げられています。2004年日本医療福祉設備学会はHEAS－02－1998をHEAS－02－2004に改定しました。 2006年6月21日付けで政府より公表された"良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法の一部改正する法律"（平成18年法律第84号）の中で、医療施設における院内感染の防止について、院内感染対策のための委員会の設置が求められています。 2007年6月27日にアメリカのCDCから"隔離予防策のためのガイドライン：医療現場における感染性微生物の伝播の予防2007（Guideline for isolation precautions：preventing transmission of infectious agents in healthcare Settings2007）"が出され、1996年のガイドラインを11年ぶりに改定しました。