住宅外装に使用されるプレコート鋼板の技術動向

摘要

プレコート鋼板とは一般に板厚0．2mm～1．6mm程度の薄鋼板にあらかじめ塗装が施された鋼板である。需要分野は主に工場や倉庫の折板屋根や外壁などの外装建材用であるが、工業化住宅いわゆるプレハブ住宅の屋根、壁等の板金 部材としても多く使用されている。また軽量で 低温に強い（凍結して割れない）ことから北海 道や東日本の積雪地域を中心に住宅用の屋根、 壁にも使用されている。1997年に発生した阪神 淡路大震災では、震度7の直下型地震により 5000名以上の尊い命が失われたが、その実に77 ％は建物などの倒壊が引き金となり発生してい る。一方2004年に発生した中越地震も同規模の 揺れであったにもかかわらず、死者は非常に少 なく、建物などの倒壊における死者の割合は16％と非常に小さかったことが判明している。