主要分野での表面改質の適用動向：自動車

摘要

自動車の起源を遡ると、1769年にフランス人のキュニヨーが蒸気の力で動く車を製作したのが最初とされている。 その後、ダイムラーによる小型ガソリンエンジン車の開発など、幾多の技術革新を通して、自動車性能の『走る、止まる、曲がる』の3要素はめざましい進歩を遂げてきた。 今回、紹介する表面改質技術も、自動車の高性能化に対して、軽量化、耐久信頼性、機能向上の面で大きく貢献してきた技術の1つであるが、地球温暖化問題への対応を考えた時、さらに果たすべき役割が大きくなってきているように感じる。 ここでは、自動車に適用されている表面改質の適用例を、ユニット別に動向を踏まえながら述べてみたい。