文字重心位置評価手法とその可読性評価への応用

摘要

ユビキタス社会における情報流通の中で最も重要な役割を担うものの1つが「文字情報」であり、携帯電話やナビゲーションシステム、DTVなどの電子ディスプレイには日々膨大な文字情報が絶え間なく映し出されている。 従来の紙媒体での文字障報は、改良を続け洗練された活字を使って印刷されているので読みやすいものが多いが、電子ディスプレイ上に表示されるフォント開発の歴史は浅く、現在も読みやすくするために改良が続けられている。 本稿では、可読性の高いフォントの開発において重要な指標の1つでとなっている「文字重心」を定量化するために、主観評価データの採取手法および文字輪郭を用いた重心位置評価手法を提案し、検証をおこなう。 また、提案した重心位置評価手法を用いて可読性と文字重心の関係を明らかにする。