環境基準に係る騒音モニタリング測定方法アンケート調査結果～環境騒音から除外される音について

摘要

このような状況の中で，（社）日本騒音制御工学会編集委員会（以下，編集委員会という）では前号（33巻6号）で「自然の音」を特集したのを機に，環境騒音調査における自然音の取り扱いを調査することにした。この調査は，地方公共団体を対象とし，自然音の判断や取り扱いが把握できるような設問を含めた「環境基準に係る騒音モニタリング測定方法アンケート」で行った。アンケートは，都道府県，政令市，中核市，特例市及び学会主催の研修会などに参加経験のある地方公共団体の280機関に対して郵送方式で行い，アンケートの回収率は64.4％であった。なお，環境騒音の把握では，一般地域と道路に面する地域で調査方法を変える例も多く，また同じ地域でも目的によって方法を変える回答もあり，アンケートの単純な集計では調査の実態を反映していないことも考えられた。しかし，ここでは調査目的や方法によるケース分けをせずに，環境騒音モニタリングに関する調査方法の概要を紹介することにして，回答を集計した結果をそのまま示し，それを基にした考察を報告する。