大規模小売店舗立地法に係る騒音対策メニュー

摘要

音環境の変遷は，経済成長と共に法的な規制の中で「静かな環境」への挑戦が繰り返し行われてきている。 昭和43年に「騒音規制法」が施行され，順次，「騒音に係る環境基準」，「航空機騒音に係る環境基準」，「新幹線鉄道騒音に係る環境基準」が告示され，平成7年には，「在来鉄道の新設又は大規模改良に際しての騒音対策の指針」が設定され，追って，平成10年「騒音の評価手法等の在り方について」が答申され，また，平成11年に「騒音の評価手法等の在り方について（自動車騒音の要請限度）」の答申があり，27年ぶりに，騒音に係る環境基準の評価値が騒音レベル（中央値）から等価騒音レベル(L{sub}(Aeq)に変更され更に，平成12年6月に「大規模小売店舗立地法」が施行され，今日に至っている。 本立地法は，大規模小売店舗立地に関して，その周辺地域の生活環境を保持するための適正な配慮を確保するよう求めている。 特に，配慮すべき環境項目の一つとして，「騒音」に関して，騒音予測，評価及び防止対策の実効を期待している。本稿では，立地法の趣旨に沿って実行するための騒音の対策メニューを概説して紹介した。