ICTを活用した山岳トンネルの地質評価技術: スマート切羽ウォッチャー

摘要

山岳トンネルの掘削では、予期せぬ断層の出現や急激な地質変化などのリスクにより、大変状や切羽崩落に起因する事故の根絶に至っていない。一方、コンピュータジャンボやデジタルカメラを利用したICT技術によってトンネル周辺や切羽の詳細な地山状況の把握が可能となり、切羽剥落や変状によるトラブル防止への寄与が期待されている。開発したスマート切羽ウォッチャーは、コンピュータジャンボの穿孔データを利用した3次元リアルタイム地質予測システムと切羽写真の画像解析による切羽剥落危険度評価システム、これらの評価結果を現場事務所や本社とリアルタイムに共有するシステムからなる。現在、コンピュータジャンボを利用した地山予測システムはコンピュータジャンボを導入する全現場に適用し、切羽剥落危険度評価システムは全現場に適用を完了、地質トラブルに起因する事故の防止に取り組hでいる。