狭隘地·低空頭下工事での工法と機械：狭隘地の基礎工法「スリムケーソン工法」－多様化するニーズに応えるニューマチックケーソン工法

摘要

限られた土地の有効活用する工法として柱状体基礎が注目された。 柱状体基礎には、PCウェル工法やオープンケーソン工法、ニューマチックケーソン工法などがあるが、周辺地盤変状の低減や騒音·振動対策、地下水対策としてはニューマチックケーソン工法が最も有効となる。第1図に杭基礎とニューマチックケーソン基礎との同一荷重状態における必要断面積の比較図を示す。ニューマチックケーソン基礎では杭基礎に対して、40～60％断面積を低減することが可能である。 しかし、このような狭隘地でのニューマチックケーソンは断面積が40m{sup}2未満となり、既存のケーソン掘削設備が使用できず、人力による掘削になるなどの問題があり、ニューマチックケーソン工法の採用が見送られることがあった。 本文では、そのような小断面ニューマチックケーソン工法の問題点を克服し、さらに騒音対策など環境対策にも考慮したスリムケーソン工法を紹介する。