簡易遠隔操縦装置（ロボQ）の災害復旧への適用－空圧アクチュエータによるレバー直動システムの開発

摘要

豪雨、地震、火山活動等による土石流災害や斜面崩壊等の土砂災害後旧作業は、被害の拡大を防止し、最短の工期で復旧するため迅速な作業が求められるが、二次災害の恐れがあるため迅速な対応は取り難いのが現状である。 そのため作業を安全に行うには、遠隔操縦装置を使用し安全な場所から建設機械を操作することが必要となる。 しかし、土砂災害復旧作業において用いられるバックホウヤプルドーザといった重機の遠隔操縦専用機は、製鉄等の建設分野以外での使用が多く、災害復旧に導入可能な機械は台数の制約を受ける。 また、その機種も大型のものが多いため分解·親立等の時間を要し、輸送上の規制も受けることになる。 国土交通省九州地方整備局九州技術事務所と㈱フジタは、このような課題を解決するため、安全で迅速な災害復旧作業を行うことを目的とし、汎用建設機械（バックホウおよびブルドーザ）に短時間で搭載可能な簡易遠隔操縦装置「ロボQ」の開発を行った。 写真1にロボQの外観を示す。