マイクロチャンネル内の二層流を利用した細胞膜水透過係数測定法の開発

摘要

細胞膜水透過係数は，青果物の品質に影響する青果物内部の局所的な水移動に深く関わっている。 細胞膜水透過係数の測定においては，細胞に外部浸透圧変化を与えるため，細胞周囲の溶液を速やかに置換する必要がある。 しかし既存の測定法では，溶液置換に時間を要することによる誤差か大きい，もし〈は多数の試料細胞を必要とする等の問題があつた。 本研究では既存の測定法の問題を解決した新たな細胞膜水透過係数測定法である二層流法を考案し，測定装置を開発した。 二層流法と既存の測定法の一つであるマイクロピペット法にてホウレンソウ葉細胞の細胞膜水透過係数を測定した結果，二層流法により精度の高い測定が行えることが確認された。