自動車税制を考える：自動車関係諸税の抜本的見直しと自動車ユーザーの負担軽減を 自工会「平成15年度税制改正に関する要望」

摘要

わが国の自動車ューザーに課せられている税金は、道路整備五箇年計画の更新に合わせた新税の創設、並びに増税が繰り返された結果、現在では9種類に及び、国際的にも例のない複雑で過重な税負担となっている。 構造改革の柱である税制抜本改革の初年度となる平成15年度税制改革において、自動車関係諸税の抜本的な見直しと自動車ユーザーの負担軽減、経済の活性化が図られるべきである。道路における一定の量的ストックの形成はおおむね達成されたと考えられ、今後は徹底した峻別投資とコスト削減により道路事業費を圧縮し、これに応じて道路特定財源として課されている自動車取得税と自動車税からなる車体課税の暫定税率の廃止を強く要望する。 併せて、昨今の最重要課題である環境問題に適切に対処すべく、自動車業界は政府公用車への低公害車の導入や低公害車開発普及アクションプランの早期達成にも積極的に協力をしているところだが、まだ緒に就いたばかりの低燃費車、低公害車等の普及を、さらに推し進めていくためには、これまで大きな役目を果たしてきたグリーン税制等の税制面における支援措置を延長·拡充していくことが、強く求められよう。 日本自動車工業会は、道路整備五箇年計画の最終年度に、「道路整備の効率化による道路特定財源の暫定税率廃止」要望を含め、自動車税制の抜本的改革を求め「平成15年度税制改正に関する要望」を提出した。