二酸化炭素冷凍サイクルにおける二相流エジェクタの特性

摘要

オゾン層破壊や地球温暖化の問題からフロン系冷媒を代替するものとして自然冷媒と呼ばれる元々自然界に存在する作動媒体が注目を集めている．中でも二酸化炭素は毒性や可燃性のないことと地球温暖化係数の低さから注目を集めており，冷凍COP（成績係数）が低いという欠点を改善することが望まれている．本研究は従来サイクルが膨張過程で捨てている有効なエネルギーをエジェクタによって圧縮機入口の圧力上昇に利用し，成績係数を向上させることを目的とするものであり，本報では前報を引き継いで，主に形状パラメータを変化させたエジェクタを設計し，駆動流量(m{top}·){sub}d，吸引流量(m{top}·){sub}s，流量比ω(≡(m{top}·){sub}s/(m{top}·){sub}d)，や圧力回復ΔP(≡P{sub}(eo)-P{sub}(sc))などの測定を行った．またその結果からエジェクタ性能の予測法を提案する．