表面仕上げ·バリ取りへのニーズと対応技術：特殊ブラシによる全自動バリ取り

摘要

「バリの発生と除去」は，切削や研削などの機械加工において永年にわたり大きな問題として研究が成されてきた。 また精密機械·自動車·IT関連機器などの製品の品質がますます高いレベルで求められることに伴い，「バリ」に対する見方もきわめて厳しいものとなっている。 最善の解決策は「加工時にバリを発生させない」ことであるが，それが不可能な場合，また加工手順が複雑となり非現実的であるなどの理由から，「バリ」は機械加工には常につきまとう問題となる。 特殊ブラシによる「全自動バリ取り機」のメーカーであるスイス·ゲルバー社は，スイスの首都であるベルン市にほど近い町（リス市）にその拠点を持ち，1955年の創業以来各種のブラシ加工機ならびにブラシの開発·製造を行なっている。 またブラシ加工機の用途としては，バリ取りに限らず，ポリシング，超硬工具·cBN工具の刃先処理（エッジホーニング）にも広く採用されている。