組込み開発いまの課題に立ち向かう：PART I UMLモデルベース開発のススメ

摘要

ソフトウェアの可視化，部品化などを効果的に行うための手法として，UMLモデルベース開発が取り上げられることが多い。 しかしながら，その導入活動の息切れ，形骸化などの懸念から採用に躊躇する企業が多いという。 本稿では，UMLの導入コンサルテーションを手掛けるオージス総研の阿左美氏に，同手法の有効性，導入のための押えどころを平易に紹介してもらう。 ここ数年，組込みソフトの不具合による製品回収が相次ぎ，組込み製品の品質が危ぶまれている。 その原因として，エンジニアリング手法の未整備や慢性的な人材不足などが指摘され，各種手法が模索されている。 本稿は，多くの開発現場でいまだ定着していないUMLモデルベース開発の紹介をテーマとしているが，その前に，組込みシステムを取り巻く環境と開発現場とのギャップを整理し，開発のあるべき姿を考察したい。 そのうえでUMLモデルベース開発の有効性を紹介する。