新製品開発を強力に支援する設計思考展開（DPD）活用入門 第5回 DPDの展開方法を学ぼう!

摘要

それではDPDを実際に活用する方法を自転車の方向制御機能を題材に簡単に展開してみよう．一般に設計者は，与えられた目的に対してまずはその経験や知識の中から，その目的を具体化する手段を考える．たとえばより良い自転車を設計するとう設計目標の下，より良い「方向制御機能とは?」という目的を実現する流れを追ってみる．筆者が自転車を設計する立場に立ったとき以下のよう思考プロセスで，その設計検討に着手するであろう．「自転車の方向制御は，車輪を車体に対してある角度を付ける操作を行うことで舵切を行う構造になっている」「既存製品を見ても，すべてといってよいほどこの舵切方法だ．そしてまたそのほとhどが前輪を制御する方式を採用している」「一部に後輪を制御する機構もあるが，極めて例外的である」「おそらく何らかの具合悪さがあるため，後輪制御の方式が自然淘汰されていったに違いない」こhな塩梅（あhばい）だ．