新しい視点で学ぶ弾性力学入門：第18回 体積力法の考え方(4)

摘要

これまでに弾性力学の問題の解析方法の一つである体積力法について説明してきた。 体積力法では，無限板の一点に集中力が作用する場合の応力場を基本解として，無限板中に想定した仮想境界上に体積力を分布させることによって境界条件を満足させる。このような体積力法の考え方は，実際に体積力法によって弾性力学の問題を解く場合のみならず，実際の設計で必要とされる応力集中の問題などを直観的に理解する上でも役に立つということが理解できたと思う。 今回は，半無限板における切欠き問題と無限板における円孔の問題を体積力法によって解析した結果を中心として原著論文に従って体積力法の考え方を説明する。