バースト入力に対するタイムアウト付きキャッシュミス率の近似解析及び広域イーサネット網設計への応用

摘要

イーサネットはLANを構成する技術として広く使われているだけでなく,近年はインターネットの広帯域アクセス技術としても注目されているが,その実現には主にスケーラビリティに関する課題が残されている。 その中でARPに関するブロードキャストトラヒツクを軽減する課題に対しては,エンドホストにARP用のキャッシュを持たせ,不要なブロードキャストを削減することが有効である。ARPキャッシュの効果や, ARPブロードキャストのトラヒック量を適切に評価するためには, ARPキャッシュのミス率を評価する必要がある。本報告は,タイムアウトのあるキャッシュに対するキャッシュミス率の評価法を考察し,典型的なフローの入力過程に対するキャッシュミス率の近似評価式を与える。また,広域イーサネットのARPブロードキャストトラヒック量設計への応用を述べる。