治療機器·技術を巡る研究·開発の最新動向

摘要

1.治療機器·技術を巡る研究·開発の最近の動き昨年始めにAIMBE（AmericanInstitute for Medical and BiologicalEngineering）が，1950年代から半世紀にわたる医用機器·技術が臨床医学に果たしてきた役割を評価する目的でアンケートを実施し，20世紀の臨床医学·医療に最も貢献した医療機器を10年ごとに選出した（図1）．誰もが納得する機器·技術が挙げられており，医用機器が先端医療の発展をいかに支えて来たかがよく理解される．特に治療技術に関しては，侵襲性の高い外科手術から内視鏡手術のような低侵襲手術へと進化している．20世紀終盤には，それらの集大成とも言うべきコンピュータ外科手術や画像支援下ロボット手術などの技術開発が始まり，臨床応用にまで至っている．