景観に配慮したアルミニウム合金製防護柵『アスレール（ASR）』の開発

摘要

当該分野における専門的知識を有する学識者，デザイナーの指導を得て,更に国土交通省関係者の参加もいただき，これまで土木製品開発委員会で，どちらかといえば強度面のみを重視して考えられてきた防護柵,一方でアルミ防護柵メーカーが地域の景観製品として一品料理的に製作してきたものとは全く次元,コンセプトの異なるスッキリとした斬新なデザインによる防護柵が創作された。 アルミニウムの押出特性を活用し，変形卵形断面のビームを製作した。 このビームと支柱のジョイントに鋳物を用いることも初めての試みであったが，これらを組み合わせた強度試験で安定した挙動を確認できた。 名称のアスレールの"ASR"（写真9,10）はAesthetic（審美的）Simple（単純）Railing（防護柵）とを意味するもので今後のわが国道路整備に貢献できるもの，明日の防護柵として新たな市場展開が期待されている。 最後に委員長として終始ご指導をいただきました天野光一教授に感謝の意を表します。